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保育士7年目でも給料が上がらない!〜手取り12万円の現状に処遇改善を求める声〜

保育士7年目の給料が手取り12万円と話題に

2019年、ツイッターに投稿された保育士7年目の女性の給料に関するツイートが話題になりました。

その内容というのが、「保育士7年目なのに手取り12万円しかもらえない」という嘆きのツイートでした。

駐車場代や給食費などを払った上で、手元に残るのは12万6,354円だそうです。

給食費は約4,000円、駐車場代は約2,000円〜4,000円です。

これを差し引かなくても約13万円しかもらっていないということです。

このツイートには給与明細の写真もアップされていたので、信憑性が高いといわれています。

 

この保育士7年目の女性のツイートには同情する声がたくさんありましたが、「地方の保育士で勤務年数が少なければこのようなもの」という意見もあります。

一般的に経験年数よりも連続勤務年数の方が重視されるからです。

ツイートには、連続勤務年数なのか経験年数なのかまでは記載されていませんでした。

ただどちらにしても、保育士7年目で手取り12万円は低賃金だという意見が多いようです。

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保育士7年目の平均給与額

保育士7年目で手取り12万円は低すぎると同情する声もありましたが、保育士7年目の平均給与額はどのくらいなのでしょうか?

まずは、2019年の保育士の経験年数別の平均給与額の統計を見てみましょう。

保育士の経験年数別平均給与額(2019年)
経験年数 0年 1〜4年 5〜9年 10〜14年 15年以上
男性 207,700円 231,700円 255,700円 278,900円 327,400円
女性 203,700円 216,500円 230,400円 241,600円 268,100円

5〜9年目の平均給与月額は男性約25万円女性約23万円です。

保育士7年目で手取り12万円ということは、社会保険など差し引かれる前の給与額は16万円〜17万円ほどです。

こうして比べると、7年目という経験年数に対して明らかに給与が少なすぎることが分かります。

ツイートをした方が女性なので、女性の平均給与額と比較すると、85,700円も差があります。

そもそも経験年数0年よりも、保育士7年目の女性の方が給料が低いですよね。

 

なんで同じ勤務年数なのに給料に差があるの?

なぜ同じ保育士7年目でこれだけ給料に差があるのでしょうか?

7年目なのにいまだに10万円台の低賃金だと、これ以上働いても上がらないのではないかと不安にもなります。

そもそも保育士7年目で手取り12万円では、将来のための貯金をしたり1人暮らしすることも難しいですよね。

中には交際費などを節約して、友達とも遊べていないという方も多いようです。

ここではなぜ7年目なのに昇給できないのか、また給料に差がある理由について解説していきます。

 

役職による給料の差

保育士7年目でも給料が低いの理由は、昇給・昇格しにくい職業だからです。

もし昇格すれば、園長は月給約40万〜50万円、主任は月給約35万〜40万円ほどもらえます。

役職なしの保育士の平均給与額は約24万円なので、園長は倍以上の給料をもらっている事が分かりますね。

ツイートの保育士7年目の給料と比べると4倍なので、現場で動き続ける保育士に半分わけて欲しいと思うかもしれません。

しかし役職を目指そうとしても、ハードルが高いといわれています。

なぜかというと、そもそも保育関係は役職が少ないからです。

これまで役職は園長と主任しかありませんでした。

まずは主任を目指そうと思っても、今いる主任保育士が辞めないと限りは昇格のチャンスすらありません。

2017年にはこの昇給・昇格のしにくさを改善するために、「処遇改善等加算Ⅱ」という制度始まりました。

これは役職を増やして昇給・昇格しやすくする制度です。

しかし、この制度を上手く利用出来ていない園もあり、保育士7年目でも未だに昇給・昇格のチャンスをもらえていないという方もいるようです。

 

保育園の運営の違い

保育士7年目でも給料が低い原因の一つとして考えられるのは、保育園の運営です。

例えば、公立保育園と私立保育園の認可・認可外保育園で給料に差が出ます。

特に認可外保育園の場合は、国からの補助金が出ないので比較的給料が低いです。

ただ自治体が独自に認可外保育園に助成金を出しているところもあります。

これにより、近年では公立と私立の給料差が縮まってきてはいます。

 

しかし私立の運営によっては、保育の質よりも利益を最優先にしているところがあります。

利益を最優先にしているような運営だと、保育士の人件費を削って他の費用に当てているなんてこともあるのです。

このようなところは、保育士7年目でどれだけ働いても正当な額を受け取れません

もしも転職を考えている方は、このようなブラック保育園には気をつけてください。

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自治体や地域による違い

保育士7年目で給料が低い理由の一つとして考えられるのは、地域の物価や家賃との関係です。

物価や家賃が高いところは、基本給がそれだけ高めに設定されていることがあります。

この場合物価や家賃が高いので、結局手元に残る金額は同じくらいだといわれています。

でもそこまで物価や家賃が高くないのに、給料が高く設定されている地域があります。

それは自治体の待機児童問題への取り組みが影響しています。

自治体の中には、国から出る処遇改善手当とは別に、独自の取り組みで助成金を支給しているところがあります。

つまり給料の内訳が「基本給+処遇改善手当+地域(自治体)手当=給与額」となるので、助成金が出ない地域と給料に差がでているのです。

求人サイトで、同じ系列の保育園でも額面給与に差があるのはこれが影響しています。

保育士7年目で全然給料が上がらないという方は、自治体の取り組みを調べてみてください。

 

保育士の処遇改善を求める声

保育士の給料は、待機児童問題を解消させるための政策で改善されています。

しかしこれまでの政策は数%のベースアップか、運営の判断に委ねられるものばかりです。

全体の水準は上がっても、地域や運営によっては給料に差が出ている状況なのです。

さらには労働環境も働き方改革によって改善したところと、そうでないところで大きく分かれているようです。

そのため、保育士7年目の女性のように処遇改善を求める声は、まだまだたくさんあります

ここでは、どんなことを求められているのか、また今後も処遇改善に期待できるのかについて解説していきます。

 

幼児教育無償化よりも優先すべきことがある

2019年10月1日には幼児教育無償化が実施され、同じ時期に消費税が8%→10%になりました。

増税によって集められた財源は、もともと国債の返済に使われる予定でしたが、その中から約1兆円を幼児教育無償化に使われることになったのです。

つまり、借金返済よりも少子化対策を優先したということです。

 

ただ、この幼児教育無償化が決まった時、まだ待機児童問題が解決していませんでした。

そのため、無償化が進むと子どもを預けようと考える保護者が多くなり、待機児童問題に拍車がかかるのではないかと心配されています。

さらに、保育士の業務負担も大きくなると懸念されています。

ただでさえ7年目で給料が低いのに、さらに業務量が増えるなんて考えたくもないですよね。

そのためまずは待機児童問題を解消させてから、幼児教育無償化をした方が良かったのではないかといわれているのです。

 

高所得者児童手当廃止で得られる財源に期待

2021年2月2日、年収1200万円以上の世帯の児童手当(特例給付)廃止が法案決定されました。

これは夫婦のうち、高い方の年収が1200万円以上を上回る場合に適用されます。

今までは年収が1200万円以上の世帯には、月5,000円の特例給付が支給されていました。

これが廃止されたことで、約370億円の財源が浮くことになります。

この財源は主に待機児童問題の対策に当てられ、保育士の人材確保と施設の増設が進められると報道されています。

ただ、この財源だけでは待機児童問題を解決するにはまだ足りないといわれています。

そのため、今後は企業や個人事業主が納税する「子ども・子育て拠出金率」が引き上げられると考えられています。

実際に、2019年4月に0.29%→0.34%、2020年4月に0.34%→0.36%と年々「子ども・子育て拠出金率」が引き上げられているのです。

これらの政策によって、保育士の待遇はさらに良くなっていくのではないかといわれています。

 

7年目(30代)の保育士のリアルな声

保育士7年目の方のツイートでは低賃金が話題になりましたが、他の保育士さんは今の賃金についてどう思っているのでしょうか?

そこで保育士7年目の割合が多い、20代後半から30代前半のリアルな声をまとめてみました。

保育士7年目の方が給与額に対してどう思っているのか、チェックしてみましょう!

  • 学生時代の友人の話を聞いて、給料が低いと感じました。今の職場は仕事量も多いので、せめて土日祝の休みが取れるところに転職したいです。(手取り17万円/25歳)
  • 個人的にはもっと給料が高くて短い労働時間で働きたいです。(手取り20万円/31歳)
  • 自宅から近い園と比べて給料が低いことに気が付き、驚きました。同じ仕事量で給料がアップできるような職場を探しています。(手取り16万円/34歳)

保育士さんの中には、手取り20万円でも仕事量に対して正当な額ではないと感じている方が多いようです。

今回調べた中で保育士7年目で12万円しかもらえていないという方はいませんでしたが、手取り16〜18万円は未だに多いことが分かりました。

 

2013年から保育士の給料は改善されている

保育士7年目の女性は賃金が低いと嘆いていましたが、実はこれまで少しずつ賃金の水準は改善されてきています。

国が待機児童問題の対策を本格的に始めたのは2013年です。

 

実は2010年の男性保育士の平均給与額はそこまで低くはなく、約24万円程度でした(女性は約22万円)。

しかし年々給与額は下がり続け、2013年には男性約22万円、女性約21万円にまで下がってしまいます。

それから処遇改善がはじまり、2019年の平均給与額は、男性約26万円、女性約24万円にまで改善されています。

2013年と比べると3〜4万円アップしていることが分かりますね。

 

給料の引き上げについて実感の声は少ない

国の政策によって全体の水準は改善されているものの、給料の引き上げを実感している保育士は少ないようです。

保育士7年目の女性も同じような状況だと考えられます。

処遇改善されているのにも関わらず、低賃金のままである理由はいくつかあります。

1つ目は支給されている手当などが、人件費に当てられていない可能性があります。

これは運営側が人件費を削って自分達の利益を増やすためです。

2つ目は、運営が昇給に対して意欲的ではないことが考えられます。

処遇改善等加算ⅠとⅡはキャリアや役職に応じて加算・昇給するシステムになっています。

しかしそれは国ではなく、あくまでも運営が誰にどのくらい昇給するのかを決めるのです。

そのため、運営によってはきちんと働く人を正当に評価せず、昇給していないところもあるといわれています。

 

3つ目は地域や自治体によって給料差があることです。

これは上の方でも触れましたが、数%のベースアップや加算方式では地域による給料差を埋めることはできていません。

2021年2月の求人サイトの統計では、一番高いのは関東で平均年収は311万円、一番低いのは北海道・東北で平均年収は265万円でした。

地域で年収に46万円も差があるのが分かりますよね。

この三つの原因のいずれかに当てはまる保育士さんが、給料アップを実感していないようです。

 

7年目で高収入を目指すなら転職も考えよう

保育士のリアルな声でも紹介しているように、保育士7年目で給料が低いと感じた方の多くが転職を考えていましたよね。

実は今、保育士は転職がしやすくなっている状況です。

なぜなら、待機児童問題を解決するために新しい施設が増えているからです。

特に保育士7年目の経験者は優遇されるはずです。

とはいえ、転職したらそこも低賃金だったということもあります。

求人情報を見る時は、処遇手当や地域手当が受けられるのか、また昇給はどのくらいの頻度で行われるのか、その他待遇や福利厚生はしっかりとチェックしておきましょう!


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