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保育士が臨床心理士の資格を持っていると便利!臨床心理士ってどんな仕事?

保育士に役立つ臨床心理士の仕事とは

保育士が持っていると便利な資格として、よく臨床心理士が挙げられます。

なぜ保育士がこの資格を持っていると良いのでしょうか?

臨床心理士といえば、「心の問題を解決してくれるような仕事」ということは分かるものの、具体的にどんなことをしているのか知っている保育士さんは少ないのでは?

それに、保育士とどのような関係があるのか、また保育士が臨床心理学を学びたいと思う理由が気になるところ。

ここではまず臨床心理士とはどんな仕事なのかを詳しく紹介します。

 

臨床心理査定で心の状態を把握する

臨床心理査定(アセスメント)とは対象者の状態を多方面から把握することです。

観察法面接法心理検査法によって、日常生活や人間関係などから心の悪い面だけでなく良いところも見つけるのがポイント。

それぞれの査定方法は、以下のような対象者の特徴を把握するためのものです。

  • 観察法…服装・髪型・しぐさ・顔つき・声色
  • 面接法…経歴・家族・仕事・育ち方・私生活・不適応のエピソード
  • 心理検査法…人格や思考の傾向

精神科医の場合は悪い部分を見つけて、それを薬などで治療していきます。

臨床心理士の場合は、悪い面・良い面を含めて社会に適応できる力などを把握していきます。

その人の全体像を把握することによって、社会適応へのサポートを行うのが臨床心理士です。

病院によっては、臨床心理査定を経てカウンセリングを受けるか診察を受けるか判断するところもあります。

 

心理カウンセリングで心のサポート

カウンセリング(臨床心理面接)は心理療法のことです。

臨床心理査定での面接法とはまた異なります。

対象者の心のケアを行っていくことで、良い行動ができるようにサポートすることが目的です。

精神疾患の再発防止のためにカウンセリングが行われることもあります。

カウンセリングの目的

  • 対象者の心の成長を助ける
  • 行動の変化を導く
  • 見方を変える
  • 新しい可能性・考え方をもたらす

単純に対象者の心の悩みを聞いてアドバイスするのではなく、遊戯療法箱庭療法心理分析療法行動療法クライエント中心療法など様々な療法を用いて良い方向へと導きます。

これが臨床心理士の主な仕事になります。

 

研究・調査でケアや技法の精度を高める

研究・調査は臨床心理士にとってとても重要なことです。

研究を通してさらに療法や専門的な要素を発展させることができます。

そしてこれらの研究・調査は、後にカウンセリングなどの業務のベースにもなっていくのです。

資格を持っていない自称心理カウンセラーと違うところはここです。

確かな研究・調査をするためには、自分が試してみたいことを実践するだけではいけません。

そのため基本的に個人での研究・調査ではなく、大学院や職能団体、学術研究団体などでの研究活動になります。

また臨床心理士の資格は5年ごとに更新しなければならないので、資格を保持するために最新の研究・調査は必須項目なのです。

 

臨床心理的地域援助で学校・地域と連携

臨床心理的地域援助とは、社会的集団に対して援助を行うことです。

対象は学校や地域、職場、友人などのコミュニティになります。

この場合、臨床心理士は相談室で来訪者を待つのではなく、対象のコミュニティに直接訪れて活動(アウトリーチ)します。

 

他の専門家と連携し、健全なコミュニティを築くために情報提供を積極的に行うこともあります。

臨床心理的地域援助は問題のあるコミュニティを改善するだけでなく、現状維持や予防を目的として行われることもあります。

 

保育士が資格を持つと便利な理由

臨床心理士の活動項目を見ると、ただ来訪者の悩みを聞いてアドバイスをするだけの仕事ではないことが分かりますね。

さまざまな研究や調査に基づいてカウンセリングを行っている専門性の高い仕事です。

しかし、この資格が保育士にとってなぜ便利だといわれているのでしょうか?

保育士は子どもを預かる仕事です。

つまり臨床心理学を学んでおけば、その仕事の中で関わることが多い子どもやその保護者、また同僚の保育士のメンタルサポートができるというわけです。

では、保育士が具体的にどのような場面でこの資格を活かすことができるのかをここでは紹介します。

 

メンタルのサポートをすることができる

臨床心理士の主な仕事はメンタルのサポートです。

心の状態を良い方向へ導くだけでなく、現状を維持したり予防することも仕事の一つです。

そのため、実際に保育園に常駐して活躍する臨床心理士もいます。

園に常駐する利点は、保育士と同じ目線にいるので、子どもだけでなくそこで働いている保育士も気軽に相談できる環境をつくれることです。

また現場の保育士には、臨床心理学の情報を共有することも可能です。

さらに、保育士と同様に毎日子どもを観察することができるので、子どもの変化にも気づきやすくなります

保育士の仕事と両立するのではなく、臨床心理士として主に活動して保育士の頃の経験を活かす方もいるようです。

 

保護者・子どもとの信頼関係を築ける

保育士が臨床心理士の資格を持っていると、子どもや保護者と信頼関係を築きやすくなります

特に子どもたちは保育園という違う環境に置かれることで、大きなストレスを感じています。

例えば保育士や親から見て普通でも、園では他の子どもたちの意思に負けて我慢をすることが多い子もいます。

そうすると、ある時期から癇癪を起こすようになったり、わがままになってしまうことがあります。

これに対して親が怒ると、さらに子どもへのストレスは積み重なってしまいます。

 

そんな時、子どもの状況を実際に見て気づいたり保護者や保育士の相談から解決に導けるのが臨床心理士です。

より良い保育環境を作りたいと思う保育士さんは、臨床心理学の知識を持っておくと多方面で活躍できますよ!

 

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臨床心理士の資格を取るための条件

保育士が臨床心理士の資格を取るにはどうすれば良いのでしょうか。

民間資格ではあるものの、保育士が資格を取得するためには時間とお金がかかるので簡単には取得できません。

保育士が資格を取得するなら、まずは学歴制限養成課程の制限があることを知っておきましょう。

臨床心理士の規定

  • 学歴制限…臨床心理学系の修士号取得もしくは医師免許取得
  • 養成課程…臨床心理士指定大学院
  • 最短所要期間…2年(第1種臨床心理士指定大学院)
  • 免許更新…満5年ごと

保育士が臨床心理学を学んで資格を習得するには、指定大学院を修了しなければなりません。

保育士にとってはハードルが高そうに思うかもしれませんが、通信制の指定大学もあるので、保育士を続けながら通うことも不可能ではありません。

 

臨床心理士の試験内容と試験後

臨床心理士は主に一次試験・二次試験の二種類があります。

  • 一次試験…多岐選択方式試験と論文記述試験
  • 二次試験…口述面接試験

一次試験の多岐選択方式試験は、マークシート形式で基礎知識の問題が出題されます。

その他にも臨床心理士としての姿勢・態度に関する問題もあります。

論文記述試験は一つのテーマが出題され、そのテーマに関して1,001字以上1,200字以内でまとめる必要があります。

 

二次試験の口述面接試験は、一次試験を突破した人のみが受けられる試験です。
専門知識だけでなく主に姿勢や態度を見られます。

臨床心理面接をしているという心持ちで試験に備えておくといいでしょう。

 

試験に合格した後は、資格認定証書の交付手続きを期日内に行わなければなりません。

そして資格登録証明書が発行されて初めて資格を取得したと言えるのです。

資格を取得すると「日本臨床心理士名簿一覧」に登録されます。

保育士でもしっかりと勉強すれば受からない試験ではありません。

 

臨床心理士はマルチに活かせる資格

近年ではキャリアアップのために、臨床心理士の資格を取ろうとする保育士さんが多くなってきているようです。

臨床心理士を常駐する保育園も増えてきているので、保育士の経験を活かしながら園で働くことができるはずです。

なぜなら保育園は保育士・子ども・保護者の人間関係が重要なコミュニティの一つだからです。

保育士・子ども・保護者とそれぞれの心のサポートをすることで、より良い環境作りを目指すことができるでしょう。

もし保育士だけでなく異業種にも興味がある場合は、臨床心理士の資格を持っていると医療機関福祉施設企業など多くの職場でマルチにその資格を活かせますよ!


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